体外受精の年齢別の妊娠率は?ライフプランを考える時に知っておきたいこと
齊藤英和
2021年01月07日
不妊治療をしている私にとって、年の瀬が押し迫ると気になるのが、今年の出生数や生殖補助医療の現状です。不妊治療が国の少子化対策に大いに寄与できるとは思いませんが、子どもを持ちたいと望んでいる方に一人でも多く、挙児が叶うようにと思って治療しています。
一方、一人でも多くの方が、ご自分の妊孕力が在るうちに、不妊治療をせずに自然に妊娠されるよう願っており、このコラムを通じていろいろな情報を発信してきています。
2人目の壁を乗り越えた家族のいろんなカタチ 第5回
キャリア志向ママの 3 度の職場復帰
秋山 開
2020年12月21日
今回は、キャリア志向はあるものの、仕事と子育ての両立についてあまり理解がなかった会社に勤めていた真弓さん(仮名)へのインタビュー記事です。
そんな真弓さんが、「働くママのモデルになってくださいね」と上司から言われるようになった転機とは?
日本は世界有数の子宮頚がん発生国に!?~自分や子どものためにも知っておきたいHPVワクチンの接種について~
齊藤英和
2020年12月02日
現在、新型コロナウイルスの予防ワクチンの開発が大詰めとなり、皆さんは、早く予防接種を受けることができるようになることを期待していると思います。
今から約100年前に流行したスペイン風邪(インフルエンザA型の亜型)が流行した時も、全世界中がパニックになりましたが、当時はワクチンを開発する技術がないため、公衆学的な予防である接触をせず、隔離など3密回避が唯一取りえる予防法でした。
しかし、現在我々は、幸いなことにワクチンという方法を利用することができます。コロナ感染予防のためには、ワクチンはとても有効な方法です。ですので、早くワクチンの効果・安全性が確認され、使用できるようになってほしいですね。
ワクチンに関しては、皆さんもこれまで、一般のインフルエンザワクチンや風疹ワクチン、麻疹ワクチンなど、ワクチンの多大な恩恵を受けてきました。今回、話題に取り上げるのは、ワクチンの中でも子宮頸がん予防のためのHPVワクチンです。
今年、子宮頸がんの予防のためのHPVワクチン接種に多くの進展があったので、今回年末のコラムで取り上げました。
1 more Baby 応援団の読者の皆さんも考えてみてください。
助成先団体のご紹介⑦「『多胎マム』編集部」
秋山 開
2020年11月19日
2018年度より、私たち公益財団法人1moreBaby応援団は、日本を子育てしやすい社会に変えることを目的とした助成事業を行っています。
2019年度も、数多くのお申し込みがありました。外部審査委員会による厳正なる第一次審査、そして公開プレゼンテーションも行った第二次審査を経て、助成させていただく団体を決定いたしました。
今回ご紹介するのは、そのなかの1つである情報サイト「多胎マム」です。
2018年秋に立ち上げられた同サイトは、自身も三つ子の親である横田莉奈さんが編集長を務める“多胎児ママによる多胎児ママのための情報メディア”です。
このたび、多胎ママの自己肯定感を高め、多胎育児環境を向上させることを目指した「プレ多胎ママ向けオンライン母親学級」を継続的に行っていきたいとの思いから、本助成事業に応募してくださいました。
今回は、「多胎マム」を運営する横田さんと、同サイトの監修を務める小児科専門医の藤田真弥さんのお二人にお話を聞いていきます。
不妊治療の専門医が考える、理想の子どもの人数を得るために必要なこと ー1 more baby を生むためにー
齊藤英和
2020年10月27日
以前のコラム(2018.4.27)で、持ちたい子どもの数と自然の方法や体外受精で妊活を始める時期についてお話たことがありました。
そのコラムでは、ヨーロッパの生殖医学の専門雑誌Human Reproduction に掲載された論文(Human Reprod, 30 (9), 2215-2224,2015)を用いて、子ども1人、2人、または3人持つには、いつから妊活を始めたらよいかお話ししました。
さらに、妊活の方法別に、自然妊娠の方法や体外受精などの不妊治療を用いて妊娠するためには、いつから妊活を始めたらよいか、妊活のスタート年齢と子どもを持つことができる確率の関係についてもお話ししました。
今回は、日本の現在の社会状況において、結婚する年齢と子どもを持つことができる状況を、社会保障・人口問題基本調査(出生動向基本調査)を用いて考えてみたいと思います。
2人目の壁を乗り越えた家族のいろんなカタチ
第4回
ひとつ屋根の下に暮らす 3世代のほどよい距離感
秋山 開
2020年10月23日
以前のコラム(2018.4.27)で、持ちたい子どもの数と自然の方法や体外受精で妊活を始める時期についてお話たことがありました。
そのコラムでは、ヨーロッパの生殖医学の専門雑誌Human Reproduction に掲載された論文(Human Reprod, 30 (9), 2215-2224,2015)を用いて、子ども1人、2人、または3人持つには、いつから妊活を始めたらよいかお話ししました。
さらに、妊活の方法別に、自然妊娠の方法や体外受精などの不妊治療を用いて妊娠するためには、いつから妊活を始めたらよいか、妊活のスタート年齢と子どもを持つことができる確率の関係についてもお話ししました。
今回は、日本の現在の社会状況において、結婚する年齢と子どもを持つことができる状況を、社会保障・人口問題基本調査(出生動向基本調査)を用いて考えてみたいと思います。
不妊の原因の約半数は男性にあり!男性不妊の原因と一般的な治療法について
齊藤英和
2020年09月28日
不妊の原因の多くは女性にあると思っている人もいらっしゃるかと思いますが、現在は、男女どちらにもほぼ半々の割合で不妊原因があると考えられています。
平成27年度厚生労働省子ども・子育て支援推進調査研究事業「我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究」で行われた全国調査では、男性不妊の原因として最も多いのは「造精機能障害(精子を造ることができない、または造る精子の数が少ない)」が82.4%です。
次に多い原因は、「性機能障害(勃起できない、射精できない、逆行性射精{(射精された精液が体外でなく膀胱内に排出される)など)」が13.5%、第3位に「精路通過障害(精子の輸送経路が詰まっている)」3.9%となっています。
今回は、これらに対する一般的な治療について解説しましょう。
2人目の壁を乗り越えた家族のいろんなカタチ
第3回
夫婦で会社を辞めた前向きな理由とは!?
秋山 開
2020年09月15日
通勤時間や勤務時間を考えると、子どもと一緒に過ごせる時間は、そう長くはないのかもしれません。会社勤めを続ける限りは、なかなか生活を変えることは難しいのが日本の現状ともいえるでしょう。そんな中、起業や独立することで、働き方を変えたある夫婦がいました。
子どもを産み育てたい社会へ~企業が取り組める少子化対策~
ライター記事
2020年08月27日
我が国の出生数は1970年代後半から減少傾向にあり、今後の人口推計では2053年に総人口が1億人を割る予測となっている。人口減少は潜在的な経済成長率を低下させると指摘されており、日本経済の持続的な成長には少子化の要因となっている若者の経済的負担や女性への育児負担、晩婚化や晩産化といった課題を克服する必要がある。
2020年6月29日、公益財団法人1more Baby応援団の理事であり、日本産婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長である齊藤英和は、かねてより少子化問題の解消に向けて活動を行なう公益社団法人日本青年会議所(以下JCI日本)人口政策推進会議 議長の田辺直也氏から、少子化問題の医学的知見を広げることを目的とした対談の申し出を受け、以下の通り行った。
将来妊娠するための卵子凍結保存、そのメリットとデメリットについて
齊藤英和
2020年08月26日
卵子凍結保存については、皆さんもお聞きになったことがあるかもしれません。読者の皆さんの中には、実際に検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回の記事では、卵子凍結保存のメリットとデメリットについてお話しをしたいと思います。
2人目の壁を乗り越えた家族のいろんなカタチ
第2回「やる気ゼロ」の年下夫を イクメンにするために……
秋山 開
2020年08月20日
みなさんが思い描く「家族のカタチ」とはどんなものでしょうか?
きっとそれぞれが思い描く、まったく違った家族のカタチがあることだと思います。
でも、いったいどれだけの人が思い描いた家族のカタチを叶えることができているでしょうか。
とりわけ、「理想の子どもの人数」という観点で見ると、いっそうその疑問は膨らみます。
胸の内で抱いていたはずの「家族のカタチ」や「理想の子どもの人数」を、やむを得ない理由から断念している人が少なくないようなのです。
そこで私たちは、2人以上子どもを育てている家庭の特徴や出産・育児、生活の考え方をよく調べてみることにしました。
このシリーズでは、私たちが調べたそれぞれの「家族のカタチ」について、シリーズでご紹介していきます。
第2回目となる今回ご紹介するのは、「「やる気ゼロ」の年下夫をイクメンにするために……」について。
将来、妊娠したいとを考えている方へ ~妊娠するための知識を世界の皆さんと共有しよう~
齊藤英和
2020年07月30日
私のコラムでは、今妊娠しようと考えている人や不妊で悩んでいる方、または将来妊娠を考えている皆さんに妊娠に関わる知識を情報として提供してきました。現在、このような知識を世界の人と共有して広めていこうと言う運動がはじまっており、そこではとても大切な情報を提供しています。
今回はその運動のご紹介と、そこで提供されている情報をもとに、改めて妊娠についてお話しします。
以下サイトでご覧になれる妊娠に関する動画やポスターは、英国の生殖学会(British Fertility Society)が提供してくれた動画やポスターです。
これらは「若い人に妊孕性の知識を伝えよう」という意図で作成されており、この動画やポスターを世界の皆さんに伝えたい(グローバルキャンペーン)と考えています。
2人目の壁を乗り越えた家族のいろんなカタチ
第1回「行動派ママを支える、やさしさいっぱいの長男」
秋山 開
2020年07月21日
みなさんが思い描く「家族のカタチ」とはどんなものでしょうか?
きっとそれぞれが思い描く、まったく違った家族のカタチがあることだと思います。
でも、いったいどれだけの人が思い描いた家族のカタチを叶えることができているでしょうか。
とりわけ、「理想の子どもの人数」という観点で見ると、いっそうその疑問は膨らみます。
胸の内で抱いていたはずの「家族のカタチ」や「理想の子どもの人数」を、やむを得ない理由から断念している人が少なくないようなのです。
そこで私たちは、2人以上子どもを育てている家庭の特徴や出産・育児、生活の考え方をよく調べてみることにしました。
これから、私たちが調べたそれぞれの「家族のカタチ」について、シリーズでご紹介していきます。
第1回目となる今回ご紹介するのは、「行動派ママを支えるやさしさいっぱいの長男」について。
すべての夫婦が望んだタイミングで子どもを授かるとは限らない……というのは、まぎれもない現実です。もしかすると、赤ちゃんは家族の思いにかかわらず、気まぐれに生まれるものなのかもしれません。不妊治療を経験した夫婦に生まれた待望の子どもと、その周辺のお話です。
不妊治療における「タイミング法」の3つのポイント
齊藤英和
2020年06月26日
さて、今回は不妊診療における基本中の基本、「タイミング法」についてお話ししましょう。
私たちは不妊で悩んでいる患者さんに対し、妊娠を目的として、排卵日に『「タイミング」を取ってください。』とお話しすることがよくあります。
「本日、セックスしてください。」とか、「本日、性交してください。」と表現するのは、不妊専門医の私でも、ちょっと気兼ねしてしまいます。
ですので、外国でよく用いられている「timed sexual intercourse」とか、「scheduled sexual intercourse」との表現を利用して、通常の不妊診療時には『「タイミング」を取ってください。』と伝えています。
助成先団体のご紹介⑥「NPO法人高槻子育て支援ネットワーク ティピー」
秋山 開
2020年06月26日
2018年度より、私たち公益財団法人1moreBaby応援団は、日本を子育てしやすい社会に変えることを目的とした助成事業を行っています。2019年度も、数多くのお申し込みがありました。外部審査委員会による厳正なる第一次審査、そして公開プレゼンテーションも行った第二次審査を経て、助成させていただく団体を決定いたしました。
今回ご紹介するのは、そのなかの1つである「NPO法人高槻子育て支援ネットワーク ティピー」です。名前のとおり、大阪府高槻市で子育て支援事業を行うティピーは、「民間団体における切れ目ない子育て支援モデル事業」を推進するため、本事業に応募してくださいました。どんな思いをもって活動を始め、どういった活動をしてきたのか、さらに今後の取り組みについて、発起人であり代表も務める石井さんにお話をうかがいました。
二人目不妊を経験して インタビューvol.7「不妊治療に臨む夫婦の葛藤、乗り越えたきっかけとは!?」
秋山 開
2020年06月17日
今回ご紹介するのは、上田真之介さん(仮名・36歳)と上田麻実さん(仮名・32歳)夫婦です。3年前に授かり婚をした上田さん夫婦は、およそ1年前から“二人目”を考えました。妊活を始めて早々に不妊治療を始めた麻実さん。半年ほどタイミング法を試みた後に、現在は人工授精を試みているのだとか。麻実さんが不妊治療に臨むことにしたきっかけは何だったのでしょうか。
不育症~その原因と治療法について~
齊藤英和
2020年06月02日
妊娠しても妊娠経過途中で流産されると、とても大きな心的ストレスを受けます。このことが何回も重なると、その心労はさらに大きくなります。
日本産科婦人科学会の産科婦人科用語集では、習慣流産(recurrent miscarriage )を3回以上連続する流産、すなわち不育症(recurrent pregnancy loss; RPL )を、妊娠は成立するが流死産を繰り返して生児を得られない状態と定義しています。
また、最近の報告では早期新生児死亡を含め、生児を得られない状態とする報告もあります。一方、欧州ヒト生殖医学会、米国生殖医学会、WHOは、不育症(RPL)を2回以上の流死産と定義しており、国によっても少しずつ定義が異なります。
“不安”による不妊治療への影響について~生殖医療とストレス~
齊藤英和
2020年05月12日
現在、日本中で新型コロナウイルス感染症が猛威を振っており、皆さんは今までの生活を抑制し、仕事は家でしたり、外食を避けたり、休日に行楽に行くのも控えているため、かなりのストレスを受けていると思います。
そこで今回は、生殖医療におけるストレスの影響について考えてみたいと思います。
二人目不妊を経験して
インタビューvol.6 仕事を優先してきた人生「もし自分が生まれ変わったら・・・」
秋山 開
2020年04月17日
今回ご紹介するのは、44歳の石川淳二さん(仮名)と41歳の紗代子さん(仮名)夫婦です。
淳二さんが36歳、紗代子さんが33歳のときに結婚したお二人でしたが、生きがいにもなっている仕事を優先させるため、「子どもは要らない」と考えていました。
しかし、あるきっかけで「子どもを産んでみよう」と決め、紗代子さんは37歳で妊娠・出産しました。それから約2年を経て、「2人目をどうしようか」と相談したお二人。出した結論は、「諦めよう」というものでした。「もし自分が生まれ変わったら・・・」インタビューの最後に、紗代子さんが今の思いを語ってくれました。
新型コロナウイルス感染症~これから妊娠を考えているカップルへ~
齊藤英和
2020年04月04日
新型コロナウイルス感染症が猛威をふるうなか、とても心配されておられると思います。特にこれから妊娠を考えておられ方は、ご自分のことだけでなく、これから宿る新しい命についても心配だと思います。
妊婦と感染症
~特に新型コロナウイルスについて~
齊藤英和
2020年03月24日
現在、日本では新型コロナウイルスが猛威を振るっており、とても心配な状況になっています。
1more Baby 応援団のコラムの読者もとても心配されておられると思いますので、今回は、妊婦さんと感染症について考えてみたいと思います。
不妊の原因となる多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)~その治療法と自分で出来ること~
齊藤英和
2020年03月12日
今回は不妊治療で、治療する機会の多い多嚢胞性卵巣症候群についてお話しましょう。
皆さんの中にはこの病気でなかなか妊娠に至ってない方がおられるのではないでしょうか。
多嚢胞性卵巣症候群は、卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しない疾患です。
最近、この病気も増加傾向にあります。はっきりとした原因はわかりませんが、外国では太った方に比較的多くみられるので、体重の影響もあると思われます。
しかし、日本ではやせた方でもこの病気なっている方もいますので、体重だけが要因では無いようです。今回はこの病気について、みなさんに知識を深めていただくとともに、治療に関しても、私見ですが、自分たちでも心がけてみてもよい方法についてお話ししようと思います。
二人目不妊を経験して
インタビューvol.5「一人目はハネムーンベビーだったのに……。2年以上に及ぶまさかの二人目不妊治療とは?」
ライター記事
2020年02月12日
今回ご紹介するのは、47歳の吉村忠司さん(仮名)と46歳の浩子さん(仮名)夫婦です。忠司さんが32歳、浩子さんが31歳のときに一人目となるハネムーンベビーを授かりましたが、そこから二人目ができるまでに6年の歳月を要しました。実際の不妊治療期間は約2年。どんな思いで治療に臨んでいたのでしょうか。聞いていきます。
不妊治療における受精卵の評価について
齊藤英和
2020年02月03日
先回は生殖医療に関して私が期待している薬についてお話しました。実はもう一つ、期待しているものがあります。今回はそれについてお話したいと思います。
二人目不妊を経験して
インタビューvol.4 「5年超の不妊治療を経てようやく授かった一人目。二人目の不妊治療に対する思いとは?」
秋山 開
2020年01月16日
今回ご紹介するのは、これから二人目の不妊治療のことを考え始めた38歳の中村あずささん(仮名)と34歳の隆晴さん(仮名)夫婦です。
5年以上に及ぶ不妊治療を経てようやく授かった一人目は、17週のときに切迫流産となり入院。それから30週にわたる入院生活を経て出産に至りました。
そうした苦労を経験したお二人は、二人目の不妊治療に対してどんな思いを持っているのでしょうか。
医療関係者にも読んでいただきたい「大切なイベントのための月経移動」
齊藤英和
2020年01月06日
今回は、私が生殖医療に携わってきて、現在最も期待する薬についてお話ししましょう。ちょっと難しい語彙も出てきますが、きっと皆さんも、期待を持って聞いてくださると思っています。
二人目不妊を経験して インタビューvol.3 「一人目を体外受精で出産後、二人目の不妊治療を諦めた女性のお話」
秋山 開
2019年12月13日
今回ご紹介するのは、現在、6歳の子を抱える34歳の横井ゆかさん(仮名)と47歳の健史さん(仮名)夫婦です。子どもが大きくなり、少しずつ自分の時間が持てるようになったゆかさんは、空いた時間を活用してネイリストとして活動しています。一方の健史さんは、ホテルにあるレストランのシェフとして働いています。お二人の結婚に至る経緯から不妊治療に至るまで、じっくりとお話を聞きしました。
不妊治療の現状から妊活を考える ~日本の生殖補助医療の現状からライフプランの考察~
齊藤英和
2019年12月03日
1more baby 応援団の読書者のみなさんは、その名の通り、二人目を持つことに関心が高いと思います。もちろん、一人目を持つ子ことに悩んでいる方にも読んでいただきたいと思っています。今回は少し趣を変えて、日本の生殖補助医療(ART)の現状についてお話しましょう。
私はこの話題をほぼ毎年、新しい結果が公表されるときに、いろいろなところで解説しています。今年も日本産科婦人科学会雑誌11月号に、2017年の生殖補助医療の関する記事が掲載されたので、皆さんにお話したいと思います。
もちろん、一般不妊治療や高度生殖医療である生殖補助医療によって妊娠するよりは、自然に妊娠されるのがベストですが、頑張ってみてもなかなか妊娠しない時は、一般不妊治療や生殖補助医療の助けを借りることも大切と思いますので、日本の生殖補助医療の現状を知っていただくことは、決して損ではありません。
二人目不妊を経験して インタビューvol.2
「二人目の不妊治療を後押しした夫の変化」
秋山 開
2019年11月22日
今回ご紹介するのは、現在39歳で公務員の立石かおりさん(仮名)と、教育機関で働く1歳年下の健一さん(仮名)です。お二人には、4年以上の不妊治療の末、体外受精で生まれた現在1歳となるお子様がおり、かおりさんは育児休暇を取得中です。「胚盤胞が2つ残っているので、二人目の不妊治療にチャレンジしてみようと思っています」という言葉どおり、40歳を目前にして再度体外受精に臨もうとしているお二人に、お話を聞きました。
ライフスタイルと妊娠までにかかる期間 ~あらゆる年齢層の方ができる妊活⑤~
齊藤英和
2019年10月29日
ライフスタイルが妊娠に関係することはなんとなく、感じられておられると思います。
今回はライフスタイル、特に食生活に関わる因子を中心に、妊娠するまでにかかる期間に影響を及ぼす因子についてお話しします。
今回、ご紹介する研究はHassan MAHら( Fertil Steril 81; 384-392, 2004 )の研究で、とても重要な研究です。また、この要因は自分の意志で改善できることができる要因ですので、たぶん皆さんがライフスタイルを再考するのに役立つと思います。
この研究では体重、喫煙、アルコール摂取、コーヒーや紅茶の摂取、脱法薬物の使用、性交回数、生活水準について検討しています。このうち、妊娠までにかかる時間に影響した項目は、女性の体重、女性の喫煙、男性のアルコール摂取、女性のコーヒーや紅茶の摂取でした。
体重に関しては、以前に取り上げましたので(2019.7.02)省きますが、体重は妊娠するまでの期間ばかりでなく、お話ししたように、胎児・新生児の死亡率にも関係するので、とても重要な要因といえます。
二人目不妊を経験して
インタビューvol.1 「“何とかなるだろう”から“今できることを全力でやる”に変わった瞬間」
秋山 開
2019年10月17日
2015年の設立以来、私たち1moreBaby応援団が目標に掲げているのは、「理想の人数だけ子どもを産める社会」の実現です。その目標を達成するために、我々は「二人目の壁」を取り上げ、同課題を解消するための調査・情報発信を行ってきました。そうした中、本ブログで2019年6月に書いた記事「二人目不妊〜不妊で悩んだことがある人1000名に聞いてわかった現実〜」にもあるように、「二人目不妊」という新たな課題も浮かび上がってきました。
不妊治療は、各家族・各個人によって事情がまったく異なり、その治療の結果を左右する要因についても完全なる解明はできません。ですから、記事として取り上げるのは非常に難しいテーマだといえます。
しかし、不妊治療に関連する情報や体験記を求める声は少なくありません。その要因の一つは、不妊治療をする人が増加していることでしょう。たとえば体外受精に関して言えば10年ほど前は生まれてくる赤ちゃんの50人に1人程度の割合でしたが、現在では17人に1人の割合だと言われるほどです。
そうした中、まだまだクローズアップされるケースが少ないのが「二人目不妊」であり、二人目に関する不妊治療です。そこで今回、私たちは「NPO法人umi」の協力を得て、これまで語られることがほとんどなかった「二人目不妊」について、実際にご経験された方へのインタビューを行うことにしました。
助成先団体のご紹介⑤富士山アウトドアミュージアム
秋山 開
2019年10月03日
私たち公益財団法人1moreBaby応援団は、「日本をもっともっと子育てしやすい社会に変えていく」ことを目的とした助成事業を行っています。船出の年となった2018年度の本事業は、とても光栄なことに、たくさんの団体の皆さんにご応募していただきました。そして、厳正なる第一次審査、第二次審査を経て、私たちは5つの団体に対する助成を決めました。
今回ご紹介するのは、山梨県富士河口湖町の団体「富士山アウトドアミュージアム」です。インタビューの応じてくださったのは、夫婦で同団体の運営をしている舟津宏昭さんと章子さんです。
「葉酸」の不足が不妊の原因にも!?
あらゆる年齢層の方ができる妊活④
齊藤英和
2019年09月18日
以前に、現在の食生活や生活様式だと必要とする量が足りないビタミンとしてビタミンⅮについてお話しました。
同様に、もう一つ現在の食生活では、体の機能を維持するのにぎりぎりか、または妊娠を考えると足りないビタミンである葉酸についてお話をしましょう。
ビタミンDの不足と妊娠について
~あらゆる年齢層の方ができる妊活③~
齊藤英和
2019年08月09日
皆さんはビタミンDが骨の形成、成長、修復に大切なホルモンであることはよく知っていると思います。ですので、このビタミンが不足すると、乳児の場合は、くる病が発症し頭蓋骨が柔らかくなって骨の成長に異常がみられ、座ったり、ハイハイができるようになる時期が遅くなります。成人でも骨軟化症という骨の病気が生じます。
妊婦が ビタミンD欠乏症になると、胎児でも欠乏症が生じ、新生児がくる病を発症するリスクが高くなります。しかし、ビタミンDの働きはそれ以外にもあり、産科領域においてはビタミンDが不足すると妊娠高血圧症候群や早産などの病気のリスクを高めることが知られています。また、幼児・若年者の肺活量の低下や言語発達の遅れ、思春期の骨密度の低下、20歳での摂食障害の増加などが指摘されています。
助成先団体のご紹介④秘密結社主夫の友
秋山 開
2019年08月02日
私たち公益財団法人1moreBaby応援団は、「日本をもっともっと子育てしやすい社会に変えていく」ことを目的とした助成事業を行っています。船出の年となった2018年度の本事業は、とても光栄なことに、たくさんの団体の皆さんにご応募していただきました。そして、厳正なる第一次審査、第二次審査を経て、私たちは5つの団体に対する助成を決めました。
今回ご紹介するのは、5人の主夫によって2014年に結成された「秘密結社主夫の友」です。インタビューに応じていただいたのは、総務を担当する佐久間修一さんと広報を担当している杉山錠士さんのお2人です。団体設立の経緯や活動内容について、詳しくお聞きしました。
病院に行かず持っている卵子の数がわかるキット ~あらゆる年齢層の方ができる妊活②~
齊藤英和
2019年07月26日
今回は妊活中の皆さんにとって、とても重要なホルモン測定キットが発売されたので、お話しします。
皆さんは、ご自分の持っている卵子がどのくらいなのか?知りたいでしょう。
今回、病院に行かず持っている卵子の数がわかるキットが発売されました。
卵子の数を推定できるアンチミューラリアンホルモン(AMH)を測定するキットです。
以前は病院やクリニックに行って検査する必要が有りました。それはこの測定のために2~3mlの採血が必要だったからです。
しかし、今回、「Fcheck」というキットが発売になり、自宅で自己採血し、郵送し、約10日後にスマホで結果を閲覧することができるようになりました。
なぜこのことが可能になったかというと、この検査に必要な採血量が0.1mlと自己採血できる量で結果が出せることが可能になったからです。以前は採血量が少ないと測定結果が正確に出せませんでしたが、この「Fcheck」は0.1mlでも正確に測定することができる技術を開発したからです。
妊娠と体重の関係について~あらゆる年齢層の方ができる妊活①~
齊藤英和
2019年07月02日
皆さんは、私のコラムを読んでくださっている方ですので、妊娠適齢期がいつであるか、また、ライフプランをどのように立てたらいいか、ご理解していると思います。
もしあなたが、若い方でしたら、余裕をもって、妊娠適齢期に妊娠・出産・育児など、ご自分の考えるライフプランを今後立てていかれることと思います。
しかし、すでに妊娠適齢期よりは高齢になっておられる方は、とても心配になり、また、自分が妊娠適齢の知識を得る機会を与えてくれなかった社会に対して、また、知識は得ていても、社会制度がライフプランを実行に移すに足る環境になっていなかったことで妊娠適齢期を過ぎてしまったことに対して怒りのような感情をいだく方もおられると思います。
このような方のために、今回からどの年齢でも今から取り組める妊活についてお話したいと思います。もちろん年齢が高齢になるほど、妊娠する能力は低下することは否めませんが、各年齢の自分の持っている妊娠する能力を100%活用するための妊活です。
「ニ人目不妊」~不妊で悩んだことがある人1,000名に聞いてわかった現実~
秋山 開
2019年06月10日
二人目の壁──「ワンモア・ベイビー・ラボ」や2013年から毎年実施してきた「夫婦の出産意識調査」で取り上げてきたこの社会課題は、希望する人数だけ子どもを産めないというものです。その要因は、経済的な理由やワンオペ育児によるストレス、仕事と子育ての両立問題などさまざまです。
助成先団体のご紹介③「先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症 患者会『トーチの会』」
秋山 開
2019年06月07日
私たち公益財団法人1moreBaby応援団は、「日本をもっともっと子育てしやすい社会に変えていく」ことを目的とした助成事業を行っています。船出の年となった2018年度の本事業は、とても光栄なことに、たくさんの団体の皆さんにご応募していただきました。そして、厳正なる第一次審査、第二次審査を経て、私たちは5つの団体に対する助成を決めました。
今回は、先天性トキソプラズマ症と先天性サイトメガロウイルス感染症の合同患者会である『トーチの会』をご紹介します。インタビューに応じてくださったのは、「トーチの会」の発起人であり、代表の渡邊智美さん。患者会の設立目的や活動内容はもちろんのこと、あまり知られていないトーチ症候群についてもお聞きしました。
助成先団体のご紹介②「産後産前子育て訪問サポートつなぐ」
秋山 開
2019年05月09日
私たち公益財団法人1moreBaby応援団は、「日本をもっともっと子育てしやすい社会に変えていく」ことを目的とした助成事業を行っています。船出の年となった2018年度の本事業は、とても光栄なことに、たくさんの団体の皆さんにご応募していただきました。そして、厳正なる第一次審査、第二次審査を経て、私たちは5つの団体に対する助成を決めました。
今回は、その中のひとつ、大阪枚方市を拠点に活動する「つなぐ」という団体についてご紹介します。インタビューに応じてくださったのは、同団体の代表の久保さおりさんです。「孤独な子育てをなくそう!」というミッションのもと2018年4月に設立された「つなぐ」は、どういった活動を行っており、そこにはどんな思いがあるのでしょうか。1moreBaby応援団の秋山開専務理事が聞いていきます。
石田純一さん×東尾理子さん夫婦インタビュー【後編】〜純一さんが理子さんに「いつも感心している」こととは?
秋山 開
2019年04月18日
「子どもを勝手に遊ばせておくだけだったら、そこまで大変じゃないんです。たとえば好きなテレビ番組とかを見せるとか。でも、家の遊びでもお稽古ごとでも、きちんとしようと思うとすごく大変で、スケジュール管理だけでもひいひい言っています」と、笑いながら話すのは東尾理子さん。
「でも、理子は本当にそういうところはすごく優秀で、感心しっぱなしです。『明日はいないけど、明後日は家にいるのね。じゃあ子どもたちの送り迎えをよろしく』みたいな感じで俺のスケジュールも含めて決めていくのがすごく上手なんです」と、はにかみながら語るのは石田純一さん。
みなさんご存じのように、理子さん、純一さん夫妻には、5歳の長男、3歳の長女、0歳の次女(2018年9月現在)の3人のお子さんがいます。前編でも書いたとおり、理子さんは2年間の妊活を経て、3人の子宝に恵まれたのです。
とはいえ、タレントという仕事柄、不規則な日々を過ごす純一さんと理子さん夫婦。基本的には理子さんが家にいて、「子どもたちの面倒を見ている」そうですが、お二人はいったいどのようにして“5人の時間”をマネジメントしているのでしょうか。そして、忙しい日々の中でも夫婦円満を保つ秘訣とは? 理子さん、純一さんお二人にお聞きしました。
助成団体のご紹介 ①‘ママ’を楽しんでもらおう!「VIVAMAMA〜mama yoga&goron art gathering〜」
秋山 開
2019年04月03日
私たち公益財団法人1moreBaby応援団では、「日本をもっともっと子育てしやすい社会に変えていく」ことを目的とした助成事業を行っています。船出の年となった2018年度の本事業ですが、とても光栄なことに、たくさんの団体の皆さんにご応募していただきました。そして、厳正なる第一次審査、第二次審査を経て、私たちは5つの団体に対する助成を決めました。
今回は、そうした団体の1つである、VIVAMAMAさん(静岡県駿東郡清水町)についてご紹介していきます。インタビューに応じてくださったのは、同団体の代表であり、ごろんアートの主宰者である山本朋美さん、発起人でママヨガの指導にあたる小笠原香奈さん、託児スタッフや会計係を務める赤崎絵里香さん、そして託児スタッフやイベント時にはキットパス指導にもあたる柏木藍さんの4人です。
マスクも帽子もせず、夫婦で堂々と「産婦人科」に通った理由
~石田純一さん×東尾理子さん夫婦インタビュー【前編】〜
秋山 開
2019年02月28日
「病院には最初から2人で行きました。それから2年間近く、妊娠するために通院したのですが、極力主人の予定が空いている日を選びました」
妊活について解説した動画「きくねるねるきく」の撮影の合間にインタビューに応じてくださったのは、生まれたばかりの3人目のお子さんを抱えた東尾理子さんと石田純一さん夫婦です。お二人が結婚したのは2009年末のこと。その後、2012年11月に長男が、2015年8月に第二子となる長女が、2018年4月に第三子となる次女が生まれ、3人の子宝に恵まれました。
しかしながら、その道程は平坦ではありませんでした。著書『「不妊」じゃなくて、TGP 私の妊活日記』でも描かれているように、自身が妊娠しづらい体であることがわかった理子さんは、冒頭で書いた言葉の通り、妊娠するために病院へ通うことに。理子さんは続けます。
「マスクもメガネも帽子もせずに普通に通っていたので、主人の姿を見て病室がザワザワすることもありました(笑)。それでも主人は嫌な顔一つせず、ごく自然に付き添ってくれていました」
いったいどうして純一さんは理子さんの病院通いに付き添われたのでしょうか。今回の前編は、その理由やお二人の妊活、性教育への考え方について中心にお聞きし、後編(次回)は「5人となった今の家庭生活」や「夫婦円満の秘訣」などについてお聞きしました。
産後うつも!産後のママを待ち受ける4つの変化!!〜産後ママのためにパパや家族が知っておくべきこと~
宋美玄
2019年01月08日
みなさん、こんにちは。「丸の内の森レディースクリニック」で院長をしている宋美玄です。私はふだん産婦人科専門医として現場で問診を行いながら、コメンテーターとしてテレビに出演、就学前の2人の子どもの子育て、このブログの運営者である公益財団法人1more Baby応援団を含めたいくつかの団体の活動をするなど、慌ただしい毎日を過ごしています。
そうしたなか、みなさんにぜひ知っていただきたいことがあって、今回、筆を執るに至りました。それは「産後ママ」についてです。
ユトレヒトに本拠地を構えるオランダの国鉄的存在ProRailのHRに聞く〜社員と企業が幸せになる働き方〜【企業編】第3回
秋山 開
2018年12月07日
「理想の人数だけ子どもを産み、育てられる社会」の実現に向けて活動する私たち1moreBaby応援団では、“2人目の壁”を乗り越えるヒントを探るためユニセフの調査によって「世界一子どもが幸せな国」とされたオランダで現地調査を行い、その結果を『18時に帰る』という1冊の本にまとめました。
しかし、紙面の都合上、本では紹介しきれなかったことがありました。そこで本連載では、オランダの企業へのインタビューを通じて、オランダの方々の働き方をみていきたいと思います。
第1回はオランダのフラッグキャリア・KLMのHRディレクターのお話を、第2回はオランダ最大の都市に本拠地をかまえる大手投資銀行のABN AMROでHRスペシャリストとして働くモニケさんとリディアさんのお話を紹介しました。
第3回となる今回は、オランダの国鉄的存在であるProRail(プロレイル)のHRで働くエリックさん、ヘンクさん、ダニエラさんの3人にお話をご紹介していきたいと思います。
公益財団法人1moreBaby応援団専務理事・秋山開(以下、秋山)「本日はお時間をいただきまして、ありがとうございます。まずはみなさんの仕事内容について教えていただけますか?」
エリックさん「HRのなかのアドバイザーとして働いています。どうやって健康で楽しい仕事をしていけるのかについて、現状だけではなく、将来のことも考える部署にいます」
ヘンクさん「僕はHRのディレクターをしています。ProRailは4000人の社員がいます。どうしたらみんなが心配せずに働いていけるのか、正しいタイミングで、正しい場所で働けるようにすることに力を注いでいます。特に、いかに女性が家と会社のバランスをうまく取れるようにするかの対策を考えています。オランダという国全体で、もしそれができなければ、労働人口の半分を失うことになりますので」
ダニエラさん「ProRailのHRでコンサルティングをしています。リクルーターとして採用を担当することに加えて、フレキシブルな働き方、つまりフルタイムかパートタイムかだけではなく、どこで働くのかなども含めた人事の仕事もしています」
(*以下、3人の発言は統一してProRailと表記します)
イクメンを超えて~笑っている父親が、子どもが産まれ育ちやすい社会をつくる
安藤 哲也
2018年10月19日
2006年に父親支援のNPO法人ファザーリング・ジャパン(FJ)を立ち上げ、「父親であることを楽しもう!」をモットーに、父親の育児参画、男性の働き方やライフスタイル変革の必要性を呼びかけてきました。
2010年に「イクメン」という言葉が広がって、育児に積極的な男性・父親が増えました。最初はファッションとしての育児だったイクメン達の意識や行動もここ数年で変化。イクメンになることが目的ではなく、男性が「仕事も育児も楽しむ生き方を」を身につけ、父親になったことをきっかけに豊かな人生を送ること。そしてその変化が子育てや職場にも好影響が出てくることが分かってきました。
FJの最終目的は、「イクメン」という言葉をなくすことです。男性の育児が当たり前になる。それこそが子どもが生まれ育ちやすい社会の創出に繋がる。「笑っている父親が社会を変える」と考えています。
薬丸裕英さんインタビュー【後編】〜薬丸家をつないだ家族ノートとは?
秋山 開
2018年08月20日
前編では、主に「家族への思い」ついて聞いた薬丸裕英さんへのインタビュー。後編である今回は、実際の家族生活や教育のこと、子育てへの考え方についてお聞きしていきます。
5人のお子さんを持つ薬丸裕英さんと妻である秀美さんが、最初に子どもを授かったのは共に24歳のとき。2015年の第一子出生時の平均年齢は、男性が32.7歳、女性が30.7歳で、薬丸夫婦が結婚した1990年当時も男性が29.9歳、女性が27.0歳でしたので、いずれにしても平均年齢よりも若くして子どもを持ったことになります。
このことについて、薬丸さんにお聞きするとこのような答えが返ってきました。
「僕は、あまり年齢は関係ないと思っているんです。もちろん法に触れない範囲ですが、若かろうが、歳を重ねてからの夫婦だろうが、その夫婦のモチベーションとか、取り組み方とかのほうが大切なのではないでしょうか。自分たちもそうでしたけど、若い人は若いなりに考えて子育てをしています。それを見ている年配の方は、『ちょっとそれで大丈夫!?』なんて思うこともあるかもしれませんが、それは重要なことではなくて。その家族なりの考え方は尊重されるべきです」
「自然妊娠するには二人目は不利?二人目不妊の原因とアドバイス」
浅田義正
2018年07月20日
二人目不妊は、医学的には「続発性不妊」といい、過去に妊娠、分娩した経験のある婦人が、その後妊娠しない状態となった場合と定義します。一度も妊娠の経験のない不妊が「原発性不妊」です。
薬丸裕英さんインタビュー【前編】〜人気絶頂のアイドル同士の結婚。薬丸さんが家族のために捨てた“こだわり”とは?
秋山 開
2018年07月11日
「僕はもう本当に、不安というのはまったくなくて、とにかく喜びしかなかったんです」
オランダの子育ては良いところばかりではない? 学校の「校歌」から考えるオランダと日本の違い
ライター記事
2018年06月25日
「世界一子どもが幸せな国」として、注目を浴びることが多いオランダ。最近では「オランダの子育て環境は素晴らしい!」という言説を聞くことが多いのではないでしょうか? 筆者の元にも「オランダの理想的な子育て環境」を求めて、移住やお子さんの留学など、多くの問い合わせがあります。しかし、その実態はあまり知られていないかもしれません。
照英さんインタビュー【後編】〜「妻も呆れた!?家族5人が一緒に寝るために特注したものとは? 」
秋山 開
2018年06月01日
照英さんといえば、テレビ番組の中で感動し、男泣きする姿が印象的です。その姿から、“情に厚い”というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。そんな照英さんにとって、3人の子どもと妻・和加子さんとの家族時間はかけがえのないものです。照英さんは次のように言います。
照英さんインタビュー【前編】〜戦隊ヒーロー時代は子どもが苦手だった!?”熱い男”が“良きパパ”になったワケ
秋山 開
2018年05月18日
学生時代には陸上選手として全国大会で活躍し、モデルを経て子どもたちに大人気の「スーパー戦隊シリーズ」で俳優デビューを果たし、その後もさまざまな映画やドラマ、バラエティ番組で活躍する中、男泣きする姿でお茶の間を賑わせてくれている照英さん。
妊娠適齢期を知った方への実際のアドバイス
齊藤英和
2018年04月27日
さて、昨年、このホームページで、男女の妊娠適齢期のお話をしました。たぶん、皆さんはなるほどと思われたことと思います。しかし自分の現実に当てはめると、では、どうしようかと悩まれるのではないでしょうか。今回、その後得た情報の内、皆さんの決断に役に立つと思われるお話をしましょう。
はなわさんインタビュー【後編】 〜「オリンピックが目標じゃない。」はなわさんが柔道を習わせる理由とは?
秋山 開
2018年04月20日
はなわさんといえば、人気番組「有吉ゼミ」(日本テレビ系)で、柔道に励む息子を応援する父という姿が目に浮かぶ人も多いと思います。
はなわさん自身も、「今のはなわ家の中心には柔道がある」と言い切ります。でも、いったいなぜ「柔道」だったのでしょうか。そしてはなわさんの考える教育方針とは?
はなわさんインタビュー【前編】〜子育てに関わったからこそ感じる妻・智子さんへの感謝の気持ち
秋山 開
2018年03月09日
2017年、歌舞伎俳優・市川海老蔵さんやサッカー選手の大久保嘉人さんとともに、ベスト・ファーザー賞に選ばれた1人のお笑いタレントさんがいました。それは、佐賀県ネタでもお馴染みのはなわさんです。
不妊と妊活の現状(2)仕事と不妊治療の両立編
ライター記事
2018年02月23日
「子どもは2人欲しいなあ」「我が家は3人がいいな」・・・理想の数だけ子どもを持つことができるといいのですが、なかにはなかなか子どもを授からずに悩む夫婦もいます。
日本では、3組に1組の夫婦が不妊を心配した経験があり、5.5組に1組の夫婦が不妊治療を受けた経験があるといいます。
しかし、妊活のために不妊治療を受ける時期は、仕事等でキャリアを積む時期と重なるため、多くの人がその両立に悩んでいます。さまざまな思いを抱えながら、やむなく「不妊退職」をするケースも少なくありません。
今回は、「仕事と不妊治療の両立」について考えます。
実際に移住して感じるオランダはどうなのか?「子どもが世界一幸せな国」の世界的な働き方とは
ライター記事
2018年02月13日
「18」といえば、オランダの社会を語る上で欠かすことのできない数字です。そう、1more Baby応援団のオランダ視察をまとめた「18時に帰る」という書籍でもタイトルにしたように、オランダでは、多くの人が18時には家路につき、家族との時間や自分のプライベートの時間を大切にする、という生き方をしていることが分かりました。つまり、非常にシンプルなことですが、早く仕事を終えて帰宅するという習慣や、それを実現できる社会の仕組みがあることが、「子どもが世界一幸せ」と言われる所以でもあります。これが国を象徴するような働き方であり、生き方である。そんなことを示す数字であると感じました。
不妊と妊活の現状(1) 将来、理想の数だけ子どもを授かるために知っておきたいこと
ライター記事
2017年12月12日
「子どもは2、3人いたら楽しそう。欲しいと思ったらすぐにできるだろうから、まだまだ先でいいや」・・・そう思っていませんか?
実は、現代は数10年前と比べて妊娠しにくい環境といえます。将来、自分たちが理想とする数の子どもを産み、育てられるように、最近の妊活事情を知っておきましょう。
あたらしい《家族の働き方》のはなし 第5回「なぜその夫は、“生きがい”と言い切る会社を辞めたのか」
ライター記事
2017年12月01日
本連載は、女性(妻)の働き方や生き方に合わせて、男性(夫)側の働き方や生き方を変えたという子育て家庭の話を紹介するものです。
あたらしい《家族の働き方》のはなし
第1回「”遠距離婚”でも復帰の道を進んだ妻、在宅勤務で2拠点生活を選んだ夫」
ライター記事
2017年10月06日
本連載は、女性(妻)の働き方や生き方に合わせて、男性(夫)側の働き方や生き方を変えたという子育て家庭の話を紹介するものです。
元サッカー日本代表
藤田俊哉さんに聞いたオランダの子育て【家族・地域のつながり編】〜出版記念連載『18時に帰る』社会のつくりかた第7回
秋山 開
2017年09月15日
昨秋、私たちは、オランダが「世界一子どもが幸せ」と呼ばれる理由を探りに、オランダへ訪問しました。その際、当時VVVフェンロというプロサッカーチームでコーチを務める藤田俊哉さん(現在はイングランドのプロサッカーチーム・リーズ)にもお話をお聞きしました。
元サッカー日本代表
藤田俊哉さんに聞いたオランダの子育て【サッカー編】 〜出版記念連載『18時に帰る』社会のつくりかた第6回
秋山 開
2017年09月09日
昨秋、オランダに住む人々の働き方や生き方、そしてその考え方や価値観について調査するため、彼の地へと訪問しました。
オランダのママが「出産後すぐに帰宅できる」理由とは!? 〜出版記念連載『18時に帰る』社会のつくりかた第4回
秋山 開
2017年08月04日
いきなりですが、「世界一子どもが幸せ」の理由を探りにオランダを訪問したとき、驚かされたお話がありました。
「世界一子どもが幸せな国」の秘密は“朝”にあった!? 〜出版記念連載『18時に帰る』社会のつくりかた第3回
秋山 開
2017年07月28日
「君たちはオランダの子どもたちが幸せな理由を知りたいんでしょう? とてもシンプルなことさ。これだよ、これ。オランダの子どもたちは、これを朝食でかけ放題なのさ!」
心配だからこそ知っておくべき 妊娠・出産の正しい知識 〜妊娠適齢期から考えるライフプラン 全4回④【不妊・親の介護編】
齊藤英和
2017年07月21日
皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。私は、産婦人科医として、長年にわたって不妊治療の最前線に立ってきました。そうした中で、みなさんにぜひ伝えたいと思っていることが〈正しい妊娠・出産に関わる知識を知ったうえで、自分に合ったライフプランを立ててください〉ということです。
「パパダフ」って何? オランダに根付いた新しい文化! 〜出版記念連載『18時に帰る』社会のつくりかた第2回
秋山 開
2017年07月14日
ユニセフによって「世界一子どもが幸せ」とされているオランダ。
そのオランダには、「パパダフ」という言葉があります。英語で言えば「パパデイ」、つまり「パパの日」ですね。
心配だからこそ知っておくべき 妊娠・出産の正しい知識 〜妊娠適齢期から考えるライフプラン 全4回③【出産のリスク編】
齊藤英和
2017年07月07日
皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。
出版記念連載 ~『18時に帰る』社会のつくりかた~(第1回)日本の男性はやっぱり『飲み会>家庭』だった!?
一方、オランダでは?
秋山 開
2017年06月23日
このたび、1moreBaby応援団では、ユニセフによって「世界一子どもが幸せ」と称されているオランダが約30年間かけて行ってきた「働き方改革」について、現地調査の結果をまとめた本『18時に帰る~「世界一子どもが幸せな国」オランダの家族から学ぶ幸せになる働き方~』を出版いたしました。
心配だからこそ知っておくべき 妊娠・出産の正しい知識 〜妊娠適齢期から考えるライフプラン 全4回②【妊娠率と流産率編】
齊藤英和
2017年06月16日
皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。
心配だからこそ知っておくべき 妊娠・出産の正しい知識 〜妊娠適齢期から考えるライフプラン 全4回 ①【男性編】
齊藤英和
2017年06月09日
皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。